高齢化社会の老々介護

日本は高齢化社会に入っていると同時に、核家族化しているので、高齢者が高齢者の介護をしているという状況が増えて来ました。
いわゆる老老介護の世帯が多くなっているのです。
老老介護を厳密に言うと、65歳以上の人が65歳以上の人を介護している、状態です。
超老老介護というのもあり、これは75歳以上の人が75歳以上の人を介護している状態です。

介護している人が、30代40代なら問題はないかもしれません、それでも介護は重労働でもあるので、40代でも腰痛になったりします。
ましてや介護している人が65歳を超えていると、介護はかなりの重労働となり、肉体的にも精神的にも介護している人の負担は大変なものがあります。

しかも介護する高齢者が夫で、介護される高齢者が妻であった場合、さらに大変になります。
高齢者の夫は、家事自体苦手な人が多いですから、妻であれば何でもない炊事、洗濯、掃除等の仕事がとても苦に感じるのです。
ですので夫には介護に加え、そういった苦手な家事もしなければならなくなります。

それに、ヘルパー等の他人を家に入れることを嫌う高齢者も多いので、何とかして自分でやろうとしてしまいます。
又、経済的に困窮している家庭もありますから、介護サービスを受けたくても受けられなかったり、施設へ入れたくても入れられないという場合もあります。

日本の平均寿命は世界でもトップクラスですが、元気で暮らせる健康寿命が長いといういう訳ではないのが問題点です。
2018年の日本人の平均寿命は、男性が81歳、女性が87歳でしたが、その年齢まで元気で自立した生活が出来るというわけではありません。
女性の健康寿命は約74歳ですから、74歳以降は介護が必要になる可能性があるということで、誰しもがそうなるということではありませんが、介護が必要になる年月が13年もある、という事になります。
男性の場合は健康寿命が約70歳なので、11年間は介護を受ける可能性があるということになります。

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